リンパ浮腫Q&A

リンパ浮腫Q&A

手術のあと、どれくらいの期間リンパ浮腫に気を付ける必要がありますか?
手術でリンパ節を切除した場合は、手術直後にリンパ浮腫が起こることもあれば、10年を過ぎてから起こることもあります。手術した側の腕や脚のむくみには、生涯気をつける必要があります。

リンパ浮腫は治りますか?
リンパ浮腫は、弾性着衣を用いた治療や手術を受けることによって治療することができます。しかし、必ず治るという治療法は今のところありません。進行すると、関節を曲げづらくなり、むくんだ部分が重くなり、生活にも影響します。そのため早い段階から適切な治療を受けて、むくみを軽くすることが大切です。

リンパ浮腫を予防する方法はありますか?
リンパ浮腫の予防には、「体を動かしてリンパ液の流れを促す」、「保湿などのスキンケアを行い、皮膚からの感染を予防する」、「肥満を予防する」、「体に負担を掛けないようにする」といった方法があります。しかし残念ながら、完全に予防することはできません。

リンパ浮腫を予防するための食べ物はありますか?
リンパ浮腫を予防する食べ物はありません。バランスのよい食事を心がけてください。また、肥満はリンパ浮腫の原因の1つであるため、肥満にならないように気をつけましょう。

リンパ浮腫の予防のために、マッサージを自分でしてもよいですか?
むくみがない場合の予防効果は認められていません。リンパ浮腫に対するマッサージは、用手的ようしゅてきリンパドレナージという治療としてのマッサージで、専門的な教育を受けた医療者が医師の指示のもとに行うものです。また、必要に応じて医療者の指導のもとでセルフマッサージを行います。
なお、普通のマッサージや美容目的のリンパドレナージとは異なりますので自己判断では行わないようにしましょう。

リンパ浮腫に用いる弾性ストッキングなどは保険は使えますか?
がんの手術後のリンパ浮腫に対する弾性包帯や弾性着衣(腕に装着するスリーブやグローブ、弾性ストッキング)などは、申請すると療養費支給の対象となります。その場合には、一部の購入費用が戻ってきます。担当の医師にご相談ください。

リンパ節の周りの治療をしました。運動やスポーツをするとリンパ浮腫になりやすくなりますか?
手術した側の腕や脚を激しく動かすことで、リンパ浮腫になることもあります。がんの治療の場所や範囲によってできるスポーツは異なります。どの程度の運動までなら大丈夫か、担当の医師に相談しましょう。リンパ浮腫の予防には、ゆっくりとした動きで呼吸を整えながら行う運動が効果的です。また、普段の生活の中でもできるだけ体を動かすよう心がけてください。

リンパ浮腫が生じたらどこに相談すればいいですか?
まず、担当の医師に相談しましょう。その上で、リンパ浮腫外来などの専門家がいる医療施設にかかりましょう。


引用:国立ガン研究センターがん情報サービス