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Vol.48 世代交代

いま、時代がおもしろい。

 「・・・ドア」「・・・放送」と「・・・テレビ」の関係が毎日のように報道されている。

 「時代は変わった。新しいことをしよう」と言う若者と、「これは俺のものだ、勝手にされてたまるか」と言う年寄り?の態度のようにも見える。

 私たちも大学を壊そうとしていた時代がある。しかしなかなか壊れるものではない。おかげで面白くない大学が続いているし、入学試験の苦しさも続いている。

 「子供たちが受験の頃には受験戦争はなくなる。このままでいいはずがない」と20年以上も前に我が家の女性に言ったのだが、ほとんど変わらなかった。おかげで子供達にもいらぬ苦労をかけた。新聞によると子供の学力も低下してきたという。大人の責任であろう。

 今年はプロ野球が面白くいなってきた。久米島の人たちも応援する球団ができて意気が上がっていることであろう。楽天が巨人に勝つと皆が喜ぶはずだ。巨人ファンには悪いが。本来、皆の心に潜んでいる新しいことへの期待感だと思う。これも「・・・ドア」が壊してくれたおかげである。

 物事は徐々に変わる場合とダイナミックに変わる変革する時がある。一度壊れないとなかなか新しいものは出てこないのである。以前テレビで見たのだが、大手の自動車メーカーが若者向けの車を作ろうとした。大胆な発想でデザインされた若者向けの車に対し、管理者一同「社風に合わない」との意見だあった。社長曰く「私に良し悪しはわからない。彼らに任せよう」との一言で大ヒット商品になったとのことである。トップの決断の素晴らしさである。時代を開く若者を認めてあげることである。トップも昔は若者であったはずだ。

 少し年をとると引き際はいつにしようかと考えている。次の時代を担う若い人に、少しでも太いバトン渡したいものである。重いバトンでも持てるように鍛えておかなければならない。

 30代で基礎を作り、40代で発展させて、50代で完成させて60代には次に譲る。70以上は自分のことをする。40代の人よ、君たちの時代だよ。

 

 追記:2004年3月ごろのエッセイだが、2023年、エッセイの約20年後に48歳の理事長に役職を譲った。少しは先見の明があったかな?しかし70代まだ働いている。患者さんより「先生、来年も来るからやめたらダメよの声が上がる」

最終更新日:2025.09.08